「嫁ブロック」という言葉があります。
副業を始めたい、起業したい、新しい挑戦をしたい。そう思って妻に相談すると、反対される。「お金かかるの?」「家族の時間減るよね?」「また失敗したらどうするの?」
結婚している男性の9割は、この壁にぶつかると言われています。
私も例外ではありませんでした。起業初期は理解が得られず、毎日が小さな戦争のようでした。「家族を幸せにしたい」「自由なライフスタイルを作りたい」。そう思って始めたはずなのに、実際は家族との距離がどんどん開いていきました。
そして最終的に、会社は破産しました。
しかし、破産したからこそ気づいたことがあります。嫁ブロックの本質と、それを乗り越える方法です。
この記事では、嫁ブロックに悩む40代・50代の男性に向けて、私の経験を踏まえてお伝えします。
嫁ブロックの本質は「反対」ではない
多くの男性が勘違いしていますが、嫁ブロックの本質は「挑戦を止めたいから」ではありません。
本当の正体は、不安です。
・未来が見えないことへの不安
・あなたが壊れていく恐怖
・家族が置いていかれる不安
・生活が変わることへの心配
・過去の経験から来る警戒
つまり、嫁ブロックは「想像できない未来への防衛反応」に過ぎません。
敵意ではありません。理解不足でもありません。ただ、不安なのです。
ブロックしているのではなく、守ろうとしているだけです。家族を、生活を、そしてあなた自身を。
私が犯した過ち:目的を見失っていた
なぜ私は家族の理解を得られなかったのか。今振り返ると、原因は明確です。
私は目的を見失っていました。
本来の目的は「家族を豊かにすること」だったはずです。しかし、いつの間にか「売上を作ること」が目的化していました。
世の中は「売上が多い=すごい」という空気があります。メーカーとの取引条件も、金融機関の評価も、売上で決まります。だから私も、気づかないうちに売上を追いかけることが目的になっていました。
ビジネスの基本はシンプルです。売上はシェア、利益は成績。大事なのはいつだって利益の方です。頭では分かっていたのに、私は「売上大会」の中で走り続けてしまいました。
目的からズレる瞬間は、一気にではなく、毎日の小さなズレの積み重ねです。
夫婦関係が壊れる瞬間
大きな喧嘩で関係が壊れるわけではありません。崩壊はもっと静かで、もっと見えないところから始まります。
私が経験した「壊れる瞬間」は、以下のようなものでした。
会話が減る:忙しさを理由に、妻と話す時間がなくなっていきました。
感謝が減る:「当たり前」が増え、「ありがとう」が減りました。
目標を共有しなくなる:一人で抱え込み、家族に何も説明しなくなりました。
家族より数字を見る時間が長くなる:売上、利益、データ。家族の顔より画面を見ている時間が増えました。
疲れすぎて余裕が消える:イライラしやすくなり、些細なことで不機嫌になりました。
生活の小さな違和感を放置する:「後で話そう」が積み重なり、結局話さないままになりました。
この積み重ねが臨界点を越えた時、家族は静かに離れていきます。嫁ブロックなんて可愛いものです。本当の問題はその前にあります。
男は「説明しない」という致命的なミスを犯す
挑戦したい男性がやりがちなミスがあります。
・「言っても分からない」と思い込む
・成果を見せるまで黙ってやろうとする
・今だけ頑張れば何とかなると過信する
・背中で語ろうとする(語れないのに)
私は全部やりました。そして全部失敗しました。
男性は「行動が正義」と思いがちです。しかし、女性にとっては「安心が正義」です。ここを理解しない限り、永遠にすれ違います。
言語化されない不安は、相手にとって「脅威」です。何を考えているか分からない、どこに向かっているか分からない。この状態で「応援して」と言われても、無理があります。
嫁ブロックを味方に変える3ステップ
嫁ブロックは「敵」ではありません。むしろ味方に変えられます。そして、それができる男性だけが強くなれます。
ステップ1:目的をハッキリ言語化する
あなたが挑戦する理由が「稼ぎたい」「自由になりたい」「成功したい」だけなら、嫁ブロックは強化されます。
必要なのは、以下を言葉で伝えることです。
・家族にとってのメリットは何か
・あなたの人生における目的は何か
・なぜ今やる必要があるのか
・どれくらいの時間と集中が必要なのか
・生活にどんな影響が出るか
言語化できない挑戦は、結果が出ても家族はついてきません。
私の場合、目的を「家族との幸せが最優先」と定め、その上で「挑戦」「収入」「自由」を積み上げていく順番に変えました。この順番を逆にすると、破滅に向かいます。
ステップ2:小さな成果を返す
男性は「大きく稼いだら認められる」と思いがちです。しかし、それは違います。
家族が本当に求めているのは、大きな成功ではありません。
・安心
・安定
・信頼
・一貫性
・約束を守ること
例えば、家事を一つ引き受ける。子どもとの時間を増やす。稼いだ金額を小さくても共有する。生活が少し豊かになったことを感じてもらう。
これだけで信頼残高は増えます。お金ではなく、日々の小さな積み重ねが、信頼の本体です。
ステップ3:未来の絵を共有する
男性は未来を一人で描きがちです。しかし、それでは家族はずっと不安のままです。
伝えるべき未来は、以下のようなものです。
・どんな働き方をしたいのか
・家族との時間をどう増やすのか
・収入が増えたら何をしたいのか
・長期的にどんな人生を作るのか
「俺たちの未来は、こうなる」を見せる。これだけで、相手の感情は大きく変わります。
未来を共有された瞬間、不安は安心に変わります。
破産して気づいた「本当の幸せ」
破産した後、皮肉なことに幸福度は明らかに上がりました。
家族との時間が戻り、精神もクリアになりました。「強がりだろう」と言われることもありますが、これは本気で言っています。
それどころか、私は無意識に、目的とズレた人生を壊すために破産へ向かったのではとすら思っています。
お金があっても、幸せでないなら意味がありません。
破産後、私は本気で考えました。「俺は家族を守るために働いていたのではなく、自分の不安と戦うために働いていたのでは?」
家族は犠牲になっていただけでした。
目的を握り続け、その目的を家族と共有して生きる。それだけで人生は整い始めます。嫁ブロックは、そのための「サイン」でもあるのです。
この記事のまとめ
嫁ブロックは「反対」ではなく、「未来が見えない不安」への反応です。
嫁ブロックの本質:
・挑戦を止めたいわけではない
・未来が見えないから不安
・家族を守ろうとしている
・あなたを心配している
乗り越える3ステップ:
・目的を明確に言語化する
・小さな成果を返す
・未来の絵を共有する
大切なこと:
・ビジネスは手段、目的は家族の幸せ
・男は「行動」、女性は「安心」で判断する
・目的を見失うと必ず破綻する
未来を示し、目的を共有し、小さな成果を返せば、嫁ブロックは最強の味方に変わります。
そして男性は、味方を得た瞬間から一気に伸びます。
やりたいならやるべきです。ただし、目的を握ったまま進んでください。

コメント