【連載 第7回】目線を上げただけで世界が変わった|47歳が固定した実践期ルーティン

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目線を上げただけで、世界が変わった日

城戸アラタです。連載第7回では、選手練習で得た気づきと、実践期における練習メニューの固定化についてお伝えします。

昨日、キックボクシングの選手練に参加しました。

正直に言えば、内容自体は派手なものではありません。

しかし、「できたこと」と「できなかったこと」——この差が、ここまで明確に出た練習は久しぶりでした。


目線を上げただけで、見える世界が変わった

今回、最も大きかった変化は、非常にシンプルなものでした。

目線を上げた——ただそれだけです。

しかし、その効果は劇的でした:

  • 相手のパンチが見える
  • 被弾が減る
  • ブロック後にリターンが返せる

「試合の入口」に立てた感覚——これが、今回得られた最大の収穫です。

具体的な効果:

  • 右ミドルキック
  • 右ローキック

この2つが、しっかりと効いている感触がありました。

力を入れたわけではありません。見えている状態で当てられた——ただそれだけです。

しかし、これがどれだけ大きな変化か、格闘技をされている方なら理解していただけると思います。


一方で、出なかった技術もある

手応えがあった反面、課題もはっきりしました。

出せなかった技術:

  • 左の前蹴り
  • 左の三日月蹴り
  • 膝蹴り

これら3つが、ほとんど出ませんでした。

原因の分析:

技術がないというわけではありません。頭と体がまだつながっていない——そういう感覚です。

だからこそ、今は新しいことを増やす段階ではありません。


実践期に入ったら「増やさない」——これが重要

ここが、非常に大事なポイントです。

実践期に入ったら、練習メニューは増やしません。固定します。

実践期の3つの原則:

  1. 出た技は、削らず磨く
  2. 出ない技は、軽くして「出る癖」を作る
  3. 毎日、同じ流れを体に通す

この原則に基づいて、以下のルーティンを構築しました。


実践期・毎日の基本ルーティン(60〜75分)

以下が、実践期における固定メニューです。

①ウォームアップ(10分)

目的:怪我防止 + 今日の体の状態確認

内容:

  • 軽い縄跳び または 足踏み:2分
  • 股関節・足首回し:2分
  • 肩・肩甲骨回し:2分
  • 軽いシャドーボクシング(目線高く):4分

②目線・ガード確認シャドー(5分)

目的:パンチを「見る状態」を固定する

意識するポイント:

  • ガードは高めに
  • 目線は「相手の目〜肩」
  • 想定する流れ:
    – ジャブ→ブロック→ワンツー
    – ワンツー→ブロック→左フック

重要事項:

  • 強度は低くても構いません
  • 「見る癖」を毎日刻むことが目的です

③パンチ基礎(10分)★重点項目

基本パンチ練習(6分):

  • ジャブ連打(リズム重視):2分
  • ジャブ→左フック:2分
  • ワンツー→左フック:2分

固定技術:ボディジャブフェイント→右ストレート(4分)

実施方法:

  • 前半:シャドーボクシング
  • 後半:サンドバッグ または 強めのシャドー

技術ポイント:

  • フェイントは腕ではなく体全体
  • 目線と重心を一瞬落とす
  • 止まらず流れで打つ

この技術は絶対に外しません。毎日実施します。

④キック基礎(15分)

目的:得意技は精度向上、課題技は習慣化

得意技(当てる):

  • 右ローキック(前足):10本
  • 右ローキック(奥足):10本
  • 右ミドルキック:10本

課題技(出す癖をつける):

  • 左三日月蹴り(軽く速く):10本
  • 右三日月蹴り(軽く速く):10本
  • 左前蹴り(押すだけ):5〜10本

重要な意識:

  • 左の技は威力ゼロで構いません
  • 当てない・止めない・すぐ戻す

⑤ディフェンス + リターン(10分)

重点:右ミドルキック対策を毎日固定

構成:

  • A. カット準備:3分
  • B. フェイント対応:3分
  • C. カット→即リターン:4分

重要:守って終わらせません。

⑥膝蹴り特化パート(5〜7分)

目的:左膝蹴りを「出る形」に固定する

A. ガード前進→左膝蹴り(2分)

  • シャドー または サンドバッグ
  • 力:6割
  • 戻しを最優先

意図:前に出る = 膝蹴りが出る、を体に覚えさせる

B. 押し→膝蹴り(2分)

  • サンドバッグに軽く体当たり
  • 押して→左膝蹴り
  • 10〜15本

意図:組まなくても膝蹴りは出せる。距離ゼロの圧を作る。

C. コンビネーション連携(1〜3分)

以下から1つだけ選択:

  • ブロック→左膝蹴り→右ローキック
  • 左膝蹴り→離れて右ローキック
  • 左膝蹴り→左フック(軽く)

意図:膝蹴りで終わらせない。次の一手まで含めて「技」とする。

⑦コンビネーション(10〜15分)

目的:試合で自然に出る形を作る

以下から2〜3個だけ選択:

  • ジャブ→右ローキック
  • ジャブ→左フック→右ローキック
  • ブロック→左フック→右ローキック
  • ジャブ→左三日月→右ローキック
  • 左三日月→右ミドルキック

重要原則:

  • 同じ形を反復する
  • 新しいものは増やさない

意識するのは、この4つだけ

練習中、常に意識すべきポイントを4つに絞ります:

  1. 目線は高く保つ
  2. パンチ→蹴りを必ずつなぐ
  3. 力よりもスピードと戻しを重視
  4. 左は「効かせる技」ではなく「準備の技」

左の技が出たら、それだけで勝ちです。効かせる必要はありません。


実践期とは「削る時期」である

調子が上がってくると、人は以下のことをやりがちです:

  • 技を増やす
  • 強く蹴る
  • 派手な動きを狙う

しかし、今は違います。

削って、軽くして、速くする——これが実践期の正しいアプローチです。

これを続ければ、左前蹴りと左三日月蹴りは「考えずに出る技」になります。


最後に——今は固定するフェーズ

今回の練習で得た最大の学びは、シンプルでした。

目線を上げるだけで、すべてが変わる。

そして、それを確実にするために必要なのは:

  • 新しいことを増やさない
  • メニューを固定する
  • 毎日同じ流れを体に通す

今は、積み上げる時期ではありません。固定する時期です。

実践期に入った以上、あとは淡々とやるだけです。

城戸アラタ

選手練で見えた明確な差——できたことと、できなかったこと。この差を埋めるために、実践期は「増やす」のではなく「固定する」時期です。同じメニューを毎日繰り返し、体に刻み込む。目線を上げるだけで世界が変わった経験が、その重要性を証明しています。

城戸アラタ
Parallel Life Method

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