城戸アラタです。
前回までに「税務調査に選ばれる人の共通点」と「税務署が本当に見ているポイント」について解説しました。
今回は、一番実践的な話をします。
理屈ではなく、現場で効く話だけをお伝えします。
これはテクニックではありません。設計の話です。
実際にやっている「調査を遠ざける設計」5つ
個人事業・副業・法人、すべてに共通する「安全側の作り方」をお伝えします。
設計①:口座を「役割別」に分ける(混ぜたら終わり)
まず大前提です。
お金を混ぜないでください。
これをやっていない人、本当に多いです。
最低限、以下のように分けてください:
- 売上が入る口座
- 経費が出ていく口座
- 生活用の個人口座
副業でも法人でも同じです。
「面倒だから一緒」は、税務署から見たら「雑な人」認定です。
雑=調べる価値あり、と見られます。
逆に言うと、これだけで調査対象から一歩遠ざかります。
城戸アラタ口座を分けるだけで、税務調査のリスクは大きく下がります。私も事業を始めた当初から、必ず口座を分けて管理してきました。これは基本中の基本です。
設計②:現金を使わない(使うほど怪しくなる)
辛口でお伝えします。
現金を多用する人は疑われます。
理由は単純です:
- 追えない
- 誤魔化せる
- 説明しにくい
これが、税務署が一番嫌うパターンです。
基本は以下の支払い方法を使ってください:
- クレジットカード
- 銀行振込
- 電子マネー
つまり、「履歴が勝手に残る支払い」を使うのです。
なぜこれが重要か:
- 履歴がある=説明が簡単
- 説明が簡単=調査が面倒
- 面倒な人は後回しにされる
これは、めちゃくちゃ重要です。
設計③:「毎年同じ動き」を意識する
税務署は、比較のプロです。
見るのは:
- 去年
- 一昨年
- その前
ここが似ていれば似ているほど安全です。
具体的には:
- 売上の入り方
- 経費の割合
- 利益率
全部「だいたい同じ」——これだけで、「いつもの人」になります。
逆に危ないのは:
- 今年だけ経費爆増
- 今年だけ赤字
- 今年だけ売上急増
理由があっても、説明コストが増える=狙われやすいのです。
変化はあっていいです。でも、「急」は作らないでください。
設計④:節税は「やり過ぎない」
ここは、勘違いしている人が多いところです。
よくある誤解:
- 節税=正義
- 節税=賢い
違います。
節税しすぎ=目立つのです。
特に危険なのは:
- 利益が毎年ほぼゼロ
- 所得が不自然に低い
- 生活レベルと合わない
税務署はこう思います:
「この人、どうやって生きているんだろう?」
この瞬間、アウトです。
節税は、「余白を残してやるもの」です。
税金を払っている人は、実はかなり安全なのです。



私が追徴課税0円で税務調査を終えられたのも、適度に税金を払っていたからです。完全にゼロにしようとすると、逆に目立ってしまいます。
設計⑤:書類は「見せる前提」で整える
よくある間違いがこれです。
「見られなきゃいい」
違います。
見られる前提で用意してください。
最低限、以下は用意しておきましょう:
- 契約書
- 請求書
- 見積書
- 説明メモ
完璧じゃなくていいです。
でも、以下が一目で分かる形にしてください:
- 何のため
- 誰に
- いくら
税務調査は、相手を納得させたら終わりです。
揉める人ほど、「説明できない書類」しか持っていません。
本音をお伝えします
税務署は敵ではありません。
敵にしているのは、自分の雑さです。
- 雑な口座管理
- 雑な経費計上
- 雑な説明
これが積み重なって、「怖い存在」になるだけなのです。
逆に、丁寧に整えておけば、税務調査は決して怖いものではありません。
ここまでの総まとめ
税務調査について、3回にわたって解説してきました。
重要なポイント:
- 税務調査は運ではない
- 狙われる人には理由がある
- 回避は「設計」で8割決まる
小手先の節税テクニックより、静かで説明できる構造を作ることです。
これができている人は、本当に呼ばれません。



税務調査への備えは、特別なことではありません。日々の事業運営を丁寧に、一貫性を持って行うこと——それだけです。この基本を守れば、税務調査を過度に恐れる必要はなくなります。
さらに詳しく学びたい方へ
ここまでの内容は、税務調査への備えの基本です。
さらに詳しい内容は、以下でご覧いただけます:
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城戸アラタ
Parallel Life Method


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